一部の保育園で「はだし保育」が実践されているのを、ご存じでしょうか?
はだし保育とは、子どもたちにできるだけ靴や靴下を履かせずに過ごさせる、という保育方針のこと。
園の考え方にもよりますが、園舎の中だけでなく、園庭での外遊びであってもはだしで遊ばせるというところも少なくありません。
子どもたちの健康的な成長を助けるとして、近年ますます注目を集めるはだし保育。
今回はそのメリットをご紹介しましょう。
なぜ「はだし保育」が注目されるのか?
保育園や幼稚園ではもちろん、各地の小学校でも導入が進んでいることで、最近ますます注目が高まっている「はだし保育」。
はだし保育は、子どもの健康的な体づくりに高い効果をもたらすことがわかっています。また、血行が促進され、風邪をひきにくい元気な子に。
加えて、脳や五感を育むためにも一役買ってくれるので、多くの保護者から支持を得ているのです。
1年じゅうというとこもあれば暖かい季節だけというところもあったり、保育室だけはだし、園庭でもはだしなど、園の方針によってはだしでの過ごし方はさまざま。
はだし保育をウリのひとつにしているところも多いので、保育園や幼稚園を選ぶときの参考にすると良いでしょう。
メリット①精神を安定させる
はだし保育は、子どもたちの情緒を安定させます。
大人の皆さんも、ビーチで砂の上をはだしで歩いて気持ちいいと感じた経験はあるのではないでしょうか。
これは、足の裏から受けた刺激によって、副交感神経が優位になるため。
つまり、はだしで過ごすことが、ストレス解消やリラクゼーションの効果につながるのです。
メリット②土踏まずが形成される
現代では偏平足の子が増えています。この原因は、クッション性の高い靴が増えたり、室内では寝るとき以外ほぼ靴下を履いたり、といった生活習慣の変化。
土踏まずが発達していないと足が疲れやすくなり、バランス感覚や体幹の弱さにもつながります。
土踏まずははだしで歩くことで形成されるもの。足の構造が完成する5~6歳くらいまでの幼い時期に土踏まずを作っておくことが大切です。
実際、はだし保育で育った子は体幹や運動能力が向上し、転んだり怪我をしたりすることが少ないという報告もあるほど。
メリット③育脳にもなる
足裏は「第2の脳」などと呼ばれるくらい、大脳に影響を与える部分。
多くのツボも集まっているので、足ツボマッサージといった健康法も一般的です。
子どもの大脳を発達させるには、さまざまな刺激を与える必要がありますが、はだし保育は足裏の刺激にも非常に効果的。
床の冷たさやツルツル感、土の温かさやデコボコ感など、足の裏から直接感じ取ることで五感も養われます。