ヨーロッパの中でも「イケメン」が多いと言われている北欧スウェーデン。実は、スウェーデンの男性は顔がイイだけでなく、子育てに積極的に参加している割合も世界トップ。
そう、スウェーデンは「イケメン」大国であると同時に「イクメン」大国でもあるのです。
今回は、そんなスウェーデンの子育て事情をご紹介します。
9割の男性が育休を取得する
平日の昼間のストックホルムの街中では、ベビーカーを押して歩く男性の姿がたくさん見られます。これは別に彼らが無職ということではなく、育休中だから。
9割近くの男性が育休を取得するスウェーデンでは、パパがひとり慣れた様子で子どものお世話をするのは当たり前の光景なのです。
対して、日本の育休取得率は2020年のデータで13%台にとどまっていて、これでも年々増加しています。
さらに平均育休取得日数で見ても、日本では4割が5日未満ですが、スウェーデンは約4カ月。
こうしたところも、スウェーデンがイクメン大国になっている要因です。
そもそも制度が違う
スウェーデンのパパたちが子育てしやすいのは、ひとことで言うと国の制度が違うから。
スウェーデンの育児休暇の制度は、パパとママの両方で取得できるのが480日(1年4カ月)となっています。このうち、90日はお互い相手に譲ることができないうえに、利用しなければ消滅することに。
しかも、男性が育休を取ると税還付があって、両親の育休日数が平等なほど還付金が大きくなります。
時間的にも経済的にもメリットが大きいため、社内でも「男性も育休を取らないともったいないよね」という考え方が浸透するのです。
日本ではまだまだ難しい?
さらに、スウェーデンの育休は子どもが12歳になるまで使えるうえに、分割して取ったり時短勤務をしたりなど融通が利くのも、日本と大きく違うところ。
そのため、保育施設のお迎えも4時ころがピークなのだとか。
家族で2ヶ月のバカンスを楽しんだりできるのも、子どもの夏休みに合わせて両親が育休を取ることができるからなんですね。
日本でも、男性が育休を取ると育休の期間が2カ月伸びる「パパママ育児プラス」という制度など、政府も工夫をこらしていますが、周囲の目が気になって取得できないパパが多いのが現状。
これからの日本はもっと社会全体が、パパ育児にもやさしい雰囲気になってほしいものです。
すぐにパパの育休取得が難しいご家庭ではせめて、時間的なゆとりを持つために家事代行サービスやベビーシッターを上手に使って、子育て期間を楽しく過ごしてください。