ベビーシッターをしている、または利用したことのあるママさんなら、「ナニー」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
イギリスで生まれたナニーも、ベビーシッターと同じく、子どもをお世話するプロフェッショナルです。
日本では同じものと捉えられがちですが、海外ではそれぞれの役割に違いが。
今後、わが国でも需要が高まると予想される職業、「ナニー」について、ご案内します。
ナニーとは?
「ナニー(Nanny)」は、家庭訪問型の保育サービスを提供する人のこと。保育および乳幼児教育のプロフェッショナルです。
海外では、料理や掃除といった家事のほかに、子どもの身の回りの世話から日常生活のしつけ、学習指導や情操教育まで、その業務は非常に幅広いものです。
起床から就寝までの時間を子どもと密に関わって過ごすケースも多く、依頼主の家に住み込みで働くナニーは少なくありません。
そのため、一時的に家事や子育てを引き受けるベビーシッターと違って、数年単位で契約するのが一般的。
発祥の国イギリスには国家資格が存在する職業で、伝統的な養成学校もあります。
国内のナニー事情
日本では、ナニーという職業についてまだ認知が低いせいか、明確な定義やサービス内容の基準があいまいで、ベビーシッターと差がないのが現状です。
保育に関する専門知識・資格を持っていたり、ピアノや英語など教育的サービスを個人レッスンできるベビーシッターをナニーと呼んだりもしています。
一方で、ベビーシッターも派遣会社がオプションで、ピアノや英語、体操などの家庭教師を派遣するケースもあるので、今後はベビーシッターの仕事にもプラスアルファの専門性が求められるかもしれません。
日本でナニーになるには?
海外でナニーとして働くことを目指すなら、イギリスの養成学校へ留学というのが、もっとも有効な選択肢でしょう。
日本国内でナニーになるのには、必須資格はありません。
しかし、日本でも近年「一般社団法人 日本ナニー協会」が設立され、認定資格が誕生したので、協会の資格を持っておくことは、プロのナニーへの第一歩になるでしょう。
また、保育士資格や各種ベビーシッター資格など、関連する資格を持っておくのも手。職探しの際のアピールになるのはもちろん、実際の現場でも役立つ場面がきっと多くあるはずです。
現代の日本人女性は、社会で活躍しています。するとどうしても、わが子が小さいうちに関わる時間が確保しづらいため、母親に代わって乳幼児教育をしてくれるナニーへの需要は、今後も高まるでしょう。
すでにベビーシッターとして働くみなさんも、ナニーとしてのキャリアも視野に入れるとよいかもしれませんね。