いま現在小さいお子さんをお持ちのママさんや私のような英語保育士、またはこれから英語保育士になろうとしている皆さんならきっと、アメリカの保育事情は気になるはず。
そんな皆さんに向けて、アメリカの保育事情をご案内するシリーズの最終回。
前回の「プリスクール編」に続いて、今回は日本の幼稚園年長さん、または小学校1年生にあたる「キンダーガーデン」についてご紹介します。
通える年齢
プリスクール編でもお伝えしたように、日本では4月が年度始めですが、アメリカは9月。
そのため、キンダーガーデンに通える年齢は9月1日時点で5歳以上になっていること。週によっては8月というところも。
ただし、日本と違ってアメリカでは学年に対するとらえ方があいまいで、学年を上げたり下げたりするのも各家庭の教育方針次第といえます。
リーダーシップを重視する国民性もあって、夏生まれの子は学年を下げて入学させることが多いです。これは、クラスで年長者の方が自然とリーダーになる機会が多いため。
逆に、早めにキンダーガーデンに入学したけれど、子どもが苦労したのでもう1年延長させるというケースも珍しくないようです。
利用時間と料金
就業時間は小学校と同じ。公立小学校内のキンダーガーデンなら無料です。
そのため、プリスクールを延長してキンダーガーデン入学を遅らせるという選択は、ある程度ゆとりのある親でないと難しいかもしれません。高額なプリスクールほど教育レベルも高いので、そこは家庭ごとの考え方とお財布事情との兼ね合いでしょう。
一方で、私立のキンダーガーデンもありますが、もちろん有料。プリスクールの延長という施設と、私立の小学校内に併設されているものとがあります。
給食
基本的にランチ時間になると子どもたちはカフェテリアに移動して、そこでごはんを食べます。給食は希望者が料金をその場で払ったり、最近はオンライン決済ができる施設も多いようです。州や施設によっては無料。日本の「給食係」のようなシステムはないので、職員の大人が用意してくれます。
もちろん弁当持参もアリ。
学校によっては、朝ごはんもキンダーガーデンでみんなと食べるのが日課になっている学校も多くあります。
保育内容
キンダーガーデンは日本でいう幼稚園の年長さんが通う学校ですが、言い換えれば、小学校内に併設された「小学生準備クラス」とか「小学0年生」のようなもの。カフェテリアや運動場も小学生と同じ場所を使うし、読み書きや算数も教わるので、日本の子たちより1年早くから学校に通うようなイメージです。
デイケアやプリスクールと違って、ほとんどの州でキンダーガーデンは義務教育です。
時間割がきちんと決まっていて、国語や算数、社会、理科、音楽、体育など、上の学年の小学生と同じような教科を勉強します。